過去問を制するものが大学受験を制する!

過去問の必要性・重要性

過去問の必要性・重要性が分からない受験生はいらっしゃらないとは思いますが、意外と過去問の使い方は知られていないようです。
大げさな言い方ですが、使い方によっては毒にも薬にもなりますので少し注意が必要なのです。

過去問をうまく使いこなしている受験生は意外と少ないようです。受験生の多くが過去問を力試し的だけに使っている受験生がいます。しかし、これでは過去問を生かして合格を勝ち取るという観点から離れてしまっています。過去問は力試し的に(だけに)使うものではないのです。志望校の傾向を徹底的に研究するために使うものなのです。

過去問から得られる情報としては、教科の配点、合格最低点、出題傾向の分析と対策などの情報が得られます。今後どの教科に重点を置いて勉強すればよいか?また、教科の中のどの分野・単元に特に比重を置くか、ケースによっては試験時間と解答時間を考え、合格点を獲る為には、思い切ってある分野は捨ててしまい(もちろん解答欄は必ず埋めて下さい)、その浮いた時間でより、得意な残りの分野の正答率を上げるなどの作戦もあってもいいと思います。要はそれらのことが事前に、過去問を研究することによって、明確にわかるということを理解してもらいたいのです。

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず。彼を知らずして己を知るは一勝一敗す。彼を知らずして己を知らずは戦えば必ず破れる。」と兵法書(戦いの勝ち方)として有名な孫子(そんし)にあります。

受験の選択肢

受験も一つの戦いならば、

①自分(自分の学力)と相手(大学の入試問題)の両方を知れば(徹底的な研究をする)戦い(大学受験)は100%勝てる(100%合格する)
②自分(自分の学力)だけ知るだけで、相手(大学の入試問題)をしらなければ、戦い(大学受験)は五分五分で勝てる(合格は五分五分)
③そして、自分(自分の学力)も相手(大学の入試問題)も知らなければ(徹底的な研究をしなければ)戦い(大学受験)は負ける(不合格になる)ということです。

あなたはどれを選びますか?
もちろん①ですよね。

では、どうやって己をしり彼を知るかです。

過去問の使い方

偏差値的に同じような大学・学部であっても、教科ごとに難易度的(偏差値的)には問題の傾向も異なり、配点も全然違う場合が多いのです。また同じ大学の別々な学部・学科でも大学によっては問題の傾向が違ったり、配点も違う場合も多いのです。そしてこの違いを教えてくれるのが過去問なのです。

英語の苦手な受験生が英語の配点の高い大学を受けたり、古文と漢文の苦手な受験生が古文と漢文の比率の多い大学を受けるなどナンセンスですよね。

また、過去問を力試し的に(だけに)使うとしたら、入試の直前に過去問を解いたとして、全く今まで力を入れてきた分野と違う傾向が分かったとしたらどうします?そこからあわてて対策を練り直しますか?

また、その結果にがく然として、落ち込んでしまったら、万全の体制で入試に臨むことが出来なくなってしまい、合格が危ぶまれるのは誰でも分かることですよね。

ですから、過去問の使い方としてはまず、およそ志望を考えている各大学の学部・学科ごとに問題の傾向と配点を調べた、自分の得意な傾向・出題形式か、各教科の全体の得点予想を配点を考えながら出してみるなど、受験戦略戦術を練らないと努力と受験料を無駄にしてしまう羽目にもなります。多くの受験生が、大学入試(合格)に対する戦略・戦術がないために、ただでさえ時間がないのに、不必要なものに時間を取られてしまっている場合が多いです。ですから自分の志望する(希望する)大学の過去問で徹底的に傾向を調べ、最短ルートで勉強できれば、夢の大学合格が現実のものにもなるのです。

実際の入試日程での志望校の決定過程において、過去問の出題傾向、出題の形式等、その大学の入試問題との相性も大切な要素です。(書店での立ち読み、図書館等での閲覧)の後、ある程度志望校を決め絞り込んでからの過去問の購入をお勧めします。
過去問に関して一点だけご注意いただきたいことがあります。過去問は、よほどのことでない限り、出版社では一定の部数以外の増刷はおこないません。ですから売り切れると買えなくなってしまいます。過去問の早め(どんなに遅くとも年内)の確保を心がけていただきたいと思います。(古本屋での購入も可能ですが、買えない場合もありますし、忙しい受験生にとっては過去問の入手に時間を取られることはデメリットですので、やはり早めの購入が肝要です。)

過去問として、特に有名なものとしては、赤本(教学社)がありますが、赤本以外の過去問として、青本(駿台予備学校)、緑本(Z会)、黒本(河合塾)、白本(代ゼミ)とよばれる過去問題集、予想問題もあります。また、入学案内に過去問題が付いてくる大学もあります。


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